リアライン日記・・体のゆがみを取り除くリアライン・コンセプト: リアラインcase study: 第5中足骨疲労骨折

2011年3月31日木曜日

リアラインcase study: 第5中足骨疲労骨折

第5中足骨疲労骨折(ジョーンズ骨折)は、先ごろのサッカー日本代表香川選手のけがとして有名になりました。普通の骨折よりも治りにくいことで知られています。2か月程度のギプス固定が必要で、それでも骨がつかない場合もあります。復帰を急ぐアスリートは手術を選択する場合も多いと思われます。

この怪我の治療についての詳細は内田先生(産業医大)のブログに記載されているので、ご参照ください。



さて、第5中足骨の治療に関して、どのようにリアラインが関係するかを説明します。上の写真のように、第5中足骨の付け根の部分に骨折が起こります。そのメカニズムを考えてみましょう。

原因1: つま先での蹴り方
 ランニングや歩行において、つま先で地面をけるとき(踵が地面から離れたとき)、ほぼすべての力はつま先にかかります。普通は母趾球(親指の付け根)で地面を蹴りますが、場合によっては小指側に強い力が加わる場合があります。その理由としては、
 ・捻挫くせなどで足の外側に体重が乗る場合
 ・膝がねじれている場合(下腿外旋)には、後足部が回外して、外側に体重が乗りやすくなります。
 ・つま先を内側に向けたストップ動作の習慣
などが挙げられます。


原因2: 横アーチの降下
 つま先部分の5本の骨に力を分散する役割を担うのが横アーチです。横アーチは、足をつま先方向から見たときに、上に凸のアーチ状に骨が配列していることを言います。これがtぶれてしまうと、5本の指にばらばらに力がかかることになります。この状態で、つま先の外側に体重を乗せる習慣ができると、第5中足骨に負担が集中してしまいます。

 横アーチのついては誤解があります。横アーチは強く地面をけるときつぶれなければなりません。つぶれることによって、5本の指に力を分散させることができます。横アーチを支えようと、第3中足骨の下にアーチサポートを入れる場合がありますが、これでは横アーチがつぶれることができず、第3中足骨に力が集中してしまいます。第5中足骨の負担を一時的に減らすことはできるかもしれませんが、いずれは第3中足骨が悲鳴を上げてしまいます。


原因3: 外側アーチの降下(立方骨の降下)
 第5中足骨はその隣の第4中足骨と、そして第4中足骨はその後ろにある立方骨と連結します。立方骨はその名の通り、立方体のような形をしていて、普通はあまり話題ならない骨です。

 捻挫や歩き方のくせによって、この立方骨が傾いたり、沈んでしまったりすることがあります。立方骨の前の部分が降下(=底屈)したり、前の外側が降下(回外・底屈)したりすると、第5中足骨の付け根部分が地面に接するようになり、外側アーチがつぶれてしまいます。そうすると、下の図のように、第5中速骨底が地面に接するようになってしまいます。また、それとともに、第5中足骨底は立方骨に押されて、ねじれた状態になります。

このねじれこそが、第5中足骨への回旋ストレスの原因です。これを解消しなければ再発のリスクは永遠に残されてしまいます。



第5中足骨疲労骨折の原因は

 原因1 X 原因2 X 原因3

によって起こります。つまり↑の3つの原因が絡み合って起こるわけです。その治療には、3つの原因をすべて同時に解決しながら、患部を適切に保護することが求められます。逆に、3つの原因のうち1つでも解決できない状態であれば、再発の危険性がとても高いと言わざるを得ません。


【治療法】
 疲労骨折が発覚したら、松葉杖で免荷しつつ、同時進行で患部に負担をかけない範囲で原因の1から3を直します。

①外側荷重の修正
  ・下腿内旋エクササイズによって膝のねじれを直し、足部を回内に誘導します。
  ・足関節の内側をはめ込んで、足関節を中間位に保ちます。

②横アーチの構築
  横アーチを再構築するには、立方骨、第4中足骨底を挙上して、足部全長にわたる横アーチを形成する必要があります。これであれば、つま先に強い力が加わっても、横アーチが適度につぶれてクッションの機能を果たすことができます。この部位を適切にサポートするには筋肉や腱の圧迫を避けて、適切に立方骨をサポートする必要があります。

③外側アーチの構築
 第5中足骨のねじれを防ぐには、立方骨を水平な位置に戻しそれを保つ必要があります。そのためには、立方骨を、小指外転筋の内側と外側の両側からサポートする必要があります。


②と③を同時に達成するには、立方骨を適切にサポートするインソールが必要です。リアライン・インソールはこの問題を解決するために設計されました。







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