リアライン日記・・体のゆがみを取り除くリアライン・コンセプト: リアラインコンセプトcase study: 膝関節外側半月板損傷+軟骨損傷

2011年3月11日金曜日

リアラインコンセプトcase study: 膝関節外側半月板損傷+軟骨損傷

◆病歴:
 22歳女性、バドミントン選手 14歳からひざ痛、高校生から大学生にかけて3回の鏡視下手術を経験(本年2月上旬に3回目)。

◆現症:
 腫脹(+)、外側半月板はほぼ全摘、関節軟骨の損傷も著明、スポーツをすると腫れる。伸展制限10度、下腿外旋、脛骨後下方に落ち込み。靭帯はintact。


◆方針: 
 ①リアライン: 伸展制限、下腿外旋の矯正
 ②スタビライズ: 大腿四頭筋・内側ハムストリングス機能改善
 ③コーディネイト: 動的アライメント(動的外反)の矯正
 
◆実施した治療
 ①に関して
   ・皮膚リリース(腓骨筋、腸脛靭帯、外側広筋、大腿二頭筋、鵞足、膝蓋下脂肪体など)
   ・筋間リリース(腓骨筋・腓腹筋外側頭、大腿二頭筋・外側広筋など)
 ②について
   ・下腿内旋エクササイズ(内旋位での膝伸展屈曲、リアラインレッグプレス)
 ③について
   ・Knee-out squat


 1回目の治療により、ベッド上での評価では膝伸展制限はほぼ解消、下腿外旋もほぼ解消したが、荷重位になると大転子周囲や大腿外側の滑走不全により、下腿外旋が助長される。さらに①の過程を進める必要あり。


◆考察
 8年間の膝関節痛の病歴と共に3回の関節鏡手術歴によって、下肢全域にわたって重度の皮下組織の滑走不全がみられる。皮膚・皮下脂肪が筋の活動を妨げるとともに、筋の過緊張をもたらしている。これによって、下腿外旋アライメントが固定化し、さらに膝外側コンパートメントへの圧が増大。動的アライメントも重度の動的外反。
 上記に対して、神経筋協調性を改善する上では、筋の正常な活動を妨げる皮下組織の滑走不全の解消が不可欠。その後、筋間リリースにより、数年間にわたって同時収縮していた筋間を開放する。下腿外旋を伴わない正常な膝完全伸展が得られたら、動的な運動学習を進める。


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