リアライン日記・・体のゆがみを取り除くリアライン・コンセプト: 4月 2011

2011年4月26日火曜日

リアライン・フィットネス :21世紀のフィットネス産業に求められる“関節”健康事業の提唱


フィットネスビジネス誌への寄稿をします。
5月25日発売号に掲載されますので、是非ご一読ください。冒頭の文章を下に掲載します。今後、フィットネス産業に求められる”関節の健康”を守るためのシステムづくりについて提案しました。


【はじめに】


 私はスポーツ医療をベースとして、理学療法士としての研究や臨床を行っています。医療経済の現実を知れば知るほど、フィットネス産業への期待が高まってきました。本稿では、医療が十分に役割を果たせず、またこれまでフィットネス産業が十分に取り組むことができなかった新分野についての提唱を記載させて頂こうと思います。具体的には、「関節のゆがみを防ぐ予防医学」の担い手として、フィットネス業界には是非とも積極的な取り組みをお願いしたいと考えています。



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2011年4月25日月曜日

朝日新聞の記事のweb版が公開されました。

朝日新聞に掲載された記事がAsahi.comに掲載されています。


足の変形、爪や皮膚の問題、靴選び、インソール、ハイヒールの基本的な知識などがまとめられています。


◆無理やめて足元快適【ケア編】

http://mytown.asahi.com/hiroshima/news.php?k_id=35000721104250001






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2011年4月24日日曜日

リアライン・バランスシューズのトレーニング動画

ACL損傷予防など,膝の動的外反を矯正しながら,垂直跳びや反復横跳びといったスポーツパフォーマンスを向上させるリアラインバランスシューズを使ったトレーニング法をCPV(Coaching Playing Volleyball)で紹介しています。

本体価格:6,500円




また,そのトレーニング方法を↓のリンクから動画でご覧になれます。
<基礎編>


<上級編>


<アライメント矯正効果>

リアラインCase study: シンスプリント? アキレス腱炎? コンパートメント症候群? いや距骨下関節不安定症だ!


今日紹介するのは距骨下関節不安定症です。

痛みや機能障害に特徴がありますが、その特徴を知らないと病院でリハビリを行っていてもしばしば見過ごされます。見過ごしてはいけない特徴について紹介しましょう。
  
   
【症例】
15歳、女性、剣道選手
 
 
【病歴】
・小学生から左足関節捻挫を繰り返している。
・2か月前から踵(アキレス腱周辺)に痛みが生じ、徐々に増悪した。
・1週間練習休止して症状軽減したが、練習再開したところ、踵から下腿三頭筋、
 前脛骨筋など下腿全体に疼痛が拡散。

・診断名: シンスプリント
 
 
【症状】・炎症症状を認めない。

・疼痛
  圧痛:踵骨外側・内側、下腿三頭筋、前脛骨筋、下腿遠位前面
  運動時痛:他動背屈、他動底屈にて下腿周囲の筋に疼痛。
         他動背屈でアキレス腱付着部周辺に疼痛。
  歩行:ヒールコンタクト、ヒールオフのタイミングで疼痛が著明。

  疼痛が下腿全体に分布し、足関節の他動運動において敏感に疼痛が出現。
  特に背屈時の下腿三頭筋の痛みが顕著。
  足底から踵骨を距骨に圧迫しながら背屈させると疼痛軽減。

・不安定性
  内反(+)、前方(+)

・可動域 制限なし
   ただし、背屈5度以降は軟部組織性の抵抗感あり。
 
  
【分析】 
・距骨下関節不安定症により、踵骨両側の痛みが出現。その後、痛みを我慢して
 運動を続けた結果、下腿筋全体のスパズム出現したと推測。
・距腿関節の背屈制限(抵抗感)により、距骨背屈が抑制され、その結果距骨下
 関節へのストレスが増強すると推測。 
   
  
【治療】
・他動運動中の抵抗感解消を目指す。
 ①アキレス腱、下腿遠位部内側、腓骨筋周辺の皮膚リリース
 ②屈筋支帯周辺のリリース(距骨の後方滑り込みを確保)
 ③テーピング
   (足底から舟状骨と立方骨を挙上するように弾性テープでスターアップを貼り、
    下腿前面で交叉)

・治療結果
 下腿皮膚リリースにより、距腿関節の背屈時の抵抗感が消失。健側とまったく
 同じ他動背屈の抵抗感となった結果として下腿三等筋のスパズムが解消。
 テーピングにより、片足ジャンプでの疼痛消失。


まとめ
 このように、距骨下関節の不安定性は、足関節捻挫の後遺症として発症します。
 特徴的な歩行時痛があり、数週間から数か月の安静でも疼痛が解消せず、下腿
 全体に疼痛が分散します。下腿三頭筋のスパズムが著明で、筋損傷、コンパート
 メント症候群とも間違えられます。

 治療上は、可動域を回復させるだけでは不十分で、その抵抗感までを完全に正常
 にまで回復させる必要があります。距骨の底背屈をその周辺の皮下組織の癒着が
 一切邪魔しない状態を作ることが重要です。

 捻挫の後遺症で、距骨下関節不安定症に苦しむアスリートはとても多く存在します。
 是非とも病態の特徴を覚えておいていただき、見過ごさないようにしてください。 




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2011年4月23日土曜日

4月23日 朝日新聞 <中国版>をご覧になった方へのお知らせ

4月23日の朝日新聞に、ハイヒール用のインソール”リアライン・インソール・フェム”と、このインソールが内蔵されたハイヒール(9㎝ヒール)が紹介されました。多数の方々からのお問い合わせを頂戴しておりますので、主なご質問への回答をこちらに記載させていただきます。


Q: 外反母趾など足の痛みに悩んでいるが、インソールは効きますか?

A: インソールは痛みの原因である足のゆがみや靴の不適合を予防または軽減させる効果は期待できますが、すでに痛みが生じてしまっている足を治療する効果については保証できるものではありません。メーカーからお勧めする対応としては、弊社インソールを治療に用いている医療機関にてご相談させることをお勧めいたしております。

 おすすめ医療機関
  広島クリニック(広島市)
  東広島整形外科スポーツクリニック(東広島市)
  和光整形外科(広島市)

上記の医療機関では、蒲田が提唱しているリアライン・コンセプトに基づくリハビリテーションを実施していただいております。足のゆがみを整え、必要に応じてインソールを使用し、痛みの軽減と靴の選択に関してアドバイスいたします。



Q: インソールはどこで買えますか?

A: 広島付近でのインソールの販売方法は以下の通りとなります。

 ジーラボショップ(ネットショップ) http://www.glabshop.com/
 靴の店ニューアテネ様(フジグラン東広島店内)
 ホロン すずらん薬局様(広島市内調剤薬局)



Q: フェム内蔵の9㎝パンプス”ラメンタR”はどこで買えますか?

A: ラメンタRの販売店は以下の通りとなります。

 靴の店ニューアテネ様(フジグラン東広島店内)
 阪急百貨店 梅田本店
 伊勢丹 新宿店
 バーニーズニューヨーク (銀座、新宿、横浜、神戸)
 楽天ショップ The Shop Amel 

GLABではインソールおよびラメンタの販売店を募集しています。
懇意にされている靴店やデパートなどが御座いましたら、ぜひご紹介ください。商品のお取扱いについてのお問い合わせを歓迎いたします。


Q: インソールの詳しい情報が欲しい。

A: ジーラボショップ内に詳細を記載したPDFファイルがありますので、こちらをダウンロードしてご覧ください。
 
 ジーラボショップ:
   フェムのページ
   フェム内蔵パンプス”ラメンタR”のページ
   フェムの詳細情報PDF





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2011年4月21日木曜日

JCCAの機関誌 Core Conditioning Journal (CCJ)に寄稿しました。

CCJ6月号に寄稿しました。

タイトルは「腰痛とペルコン」。骨盤のゆがみを矯正する効果のあるペルコンですが、慢性腰痛に効果を得るには、いくつかのポイントを押さえておく必要があります。

①仙腸関節の不安定性に対してはストレッチポールを用いてはいけない。

②骨盤だけではなく、胸郭リアライメント(ソラコン)と組み合わせて実施する。

以上を踏まえてペルコンを行うと、慢性腰痛もすっきりやっつけることができます。
詳細はCCJ6月号 または 「コアセラピーの理論と実践」(講談社 5月発刊)をご覧ください。



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講談社から「コアセラピーの理論と実践」の発刊が遅れそう!


講談社から「コアセラピーの理論と実践」の発刊が5月中旬以降にずれ込むことになりました。申し訳ありません。

昨年から執筆・編集を進めていた待望の書籍です.前著である「コアコンディショニングとコアセラピー」(講談社)の内容から,リハビリテーションやスポーツコンディショニングに特化した内容となっています.

主な対象読者
 整形外科医
 リハビリテーション医
 理学療法士
 作業療法士
 柔道整復師
 鍼灸師
 アスレティックトレーナー
 フィットネストレーナーなど.

昨日,この本の1冊分の写真を講談社内のスタジオで撮影しました.200枚を超えるカットを1日で撮影しました.

セラピストのモデルはコアセラピーセミナーでおなじみの杉野伸治先生(貞松病院).そして,患者役のモデルには元日本代表の新体操選手 中野紗耶可さん にお願いしました.

いろいろと無理なポーズもお願いしましたが,すべての撮影を難なくこなしてくださいました.特筆すべきは,コアセラピーで重視している胸郭の可動性について,中野さんはまさに理想的ともいえるアライメントと柔軟性をお持ちでした.

本の内容としては
<基礎編> 
 骨盤・胸郭リアライメント
 骨盤・胸郭スタビライゼーション
<臨床編>
 腰痛・骨盤痛
 中枢神疾患
 高齢者運動器疾患
 呼吸器疾患
<スポーツ編>
 アッパーコア(胸郭と頚椎・上肢のリアライメント)
 ロアーコア(骨盤と下肢のリアライメント)


となっています.コアセラピーセミナーで蓄積してきた様々な臨床的なノウハウを一気に公開! 
発売をお楽しみに!



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公開講座 “ハイヒール革命! 9㎝のハイヒールを快適で健康的な履き物に!”

広島国際大学理学療法専攻
公開講座「咲楽塾」開催のお知らせ

第16回理学療法セミナー
 テーマ 整形外科疾患治療のアートとサイエンス
 “ハイヒール革命! 9㎝のハイヒールを快適で健康的な履き物に!”




◆内容
ハイヒールは外反母趾、変形性膝関節症、腰痛症など様々な整形外科的な問題を引き起こすと考えられています。そのため、上記のような不調のある女性に対して「ハイヒールを履くな」というアドバイスは、ある意味では医学の常識となっています。この公開講座では、その常識に真っ向から挑戦し、“快適かつ安全なヒール高9㎝のパンプス”の開発経緯を紹介します。

◆講師
 北條善久(有限会社ホウジョウプランニングオフィス 代表取締役)
 大場裕之(貞松病院 リハビリテーション科)
 蒲田和芳(広島国際大学総合リハビリテーション学科)
 
◆プログラム(敬称略)
 1)講演1:ハイヒールがもたらす医学的な問題とインソール開発 蒲田
 2)講演2:ハイヒール用インソールの効果 大場
 3)講演3:インソール内蔵ハイヒールの開発 北條
 4)体験会:インソール、ハイヒールの体験会
 
◆日時:平成23年7月10日 日曜日
    9.時30分  受付開始
    10時    開始
    13時    終了予定


◆参加費:無料

◆定 員:120名

◆会場:広島国際大学広島キャンパス(国際教育センター) 400教室
      広島市中区幟町1-5
 * JR 広島駅から城南通りを紙屋町方面へ、ロイヤルホストを左折、約20m 進むと右側に広島キャンパス(国際教育センター)があります。
 * 当施設には駐車場および、バイク・自転車の駐車スペースがありません。周囲の一般駐車場を利用するか、公共交通機関にておいでください。


◆お申し込み:こちらのページの「参加申込フォーム」にご入力ください。
  週末等曜日によっては受付の返信が2,3日かかることがありますがご容赦ください。







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2011年4月15日金曜日

リアラインcase study: 外反母趾・膝下腿外旋・腰痛の組み合わせ

外反母趾・膝痛・腰痛三重奏はハイヒールを履いて働く女性にみられます。これらの因果関係を考えてみましょう。

1) 膝下腿外旋と後足部回外
 膝から足関節への運動連鎖として、下腿外旋と後足部回外(外側荷重)が習慣化します。靴のかかとの外側がすり減ることにより、この傾向はさらに助長されます。

2) 後足部回外(外側アーチ降下)と中足骨内転
 足部外側荷重が習慣化している人では、例外なく外側アーチが降下します。立方骨の降下は楔状骨の外方偏位を招き、リスフラン関節は内転します。つまり、楔状骨と中足骨底は外側に移動し、中足骨が内転することになります。

3) リスフラン関節内転と外反母趾
 中足骨が内転すると、第1中足趾節(MTP)関節が外転・回外します。このため、母趾の爪は外側に向いた状態となります。この状態で歩行を繰り返すと、母趾回外位で背屈強制され、徐々に母趾外反とMTP関節のOAが進行し、母趾の背屈制限が生じます。

4) 母趾背屈制限と外側荷重
 母趾の背屈制限が生じると、ハイヒールでの立位または歩行時に外側荷重が習慣化されます。その結果、後足部回外、下腿外旋が助長されます。つまり、外反母趾と下腿外旋が一つのパターン化された異常運動連鎖の悪循環を形成します。

5) 下腿外旋と腸脛靭帯過緊張
 下腿外旋が増強すると脛骨は大腿骨に対して外方に偏位し、脛骨隆起が大腿骨外顆の下に潜り込むことによって膝に内反が生じます。これは変形性膝関節症には至らない若い女性においても内反アライメントを増強する原因となります。そして、下腿外旋、脛骨外方偏位、内反はいずれも腸脛靭帯を緊張させます、

6) 腸脛靭帯過緊張と腰痛
 腸脛靭帯過緊張は寛骨を外側に引き、仙腸関節の安定性(force closure)を低下させます。また腸脛靭帯の過緊張と大転子拘縮が合併すると、大殿筋の機能低下が生じ、相対的に優位な反対側の大殿筋によって仙骨が傾斜(前額面)することになります。仮に、右大殿筋機能不全によって左に尾骨が偏位するように仙骨傾斜が生じると、そのマルアライメントに抵抗する右梨状筋が過緊張に陥ります。また、左仙腸関節にずれが生じると、左多裂筋・脊柱起立筋に疼痛を生じます。つまり、腸脛靭帯過緊張と腰痛との悪循環が形成されます。


以上のように外反母趾、下腿外旋、腰痛は同時に起こる場合があります。このようなの治療手順としては、つま先から順に悪循環を解消していく必要があります。

つまり、
 ①外側アーチ形成・母趾背屈可動域回復
 ②外側アーチ形成・下腿内旋
 ③腸脛靭帯リリース・大転子リリース・鼠径部リリース
 ④大殿筋機能回復
 ⑤腹横筋安定性獲得
のようになります。もちろん、外側アーチ形成にはリアライン・インソールが最高の効果を発揮します。またハイヒールでの外側アーチ形成、つま先の荷重面積増大にはリアライン・インソール・フェムが理想的。



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2011年4月11日月曜日

ラメンタRのオーダー会のお知らせ

リアライン・インソール・フェム内蔵のハイヒールパンプス”ラメンタR”のオーダー会開催の応募を受け付けています。履いた時に歓声が聞こえるほど、驚きの履き心地を是非ともご体験ください。




これまでは、広島国際大学にて2週間、横浜市内のフットケアサロンにて2週間、長崎県の民間病院内で1週間開催し、合計で34個のご注文をいただきました。

オーダー会の内容についてはこちらをご覧ください。

その実施方法は以下の通りです。
1)主催者様: オーダー会開催申込み(企業、病院、フットケアサロンなど)
2)GLAB: 弊社よりオーダー会の要項送付、日程調整
3)GLAB: サンプル一式を送付
4) 主催者様: オーダー会実施(1週間程度)
5)主催者様: ご注文用紙の送付
6)GLAB: 請求書送付
7) 主催者様: ご入金
8) GLAB: 納品

納期は概ね1か月程度となります。オーダー数が30足溜まった時点で製造となりますので、通常2-3か所のオーダーを取りまとめて製造を開始いたします。

まずはお問い合わせください。


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2011年4月10日日曜日

CPV(Coaching & Playing Volleyball)の連載記事「リアライン・トレーニング」を脱稿しました。

連載:リアライン・トレーニング10
膝のゆがみを整えて理想的な大腿四頭筋を獲得する

筆者:蒲田和芳(がまだかずよし) 
 東京大学出身(学術博士)
 理学療法士、日本体育協会アスレティックトレーナー
 広島国際大学理学療法学科准教授、株式会社GLAB代表取締役
 日本コアコンディショニング協会理事
 アトランタ・シドニーオリンピックJOC本部医務班理学療法士

リアライン・トレーニングとは
 効果的に関節の歪みを直すため筆者が考案した新しいトレーニング法。独自に開発した運動器具、スパッツ、インソールなどを用いつつ、外反母趾、扁平足、足首の不安定感、膝の捻じれ、骨盤の歪みといった関節の歪みを矯正しつつ筋力を強化する。短期間に驚くべき痛みを取り除き、同時にパフォーマンス向上に直結するトレーニング効果が得られる。オリンピック選手のリハビリなどに幅広く活用されている。


【はじめに】
 膝のトレーニングの効果を最大限に得るためには、歪みのない膝をあらかじめ得ておく必要がある。具体的には、膝におこる異常な捻じれを直して、理想的な回旋運動(スクリューホーム運動)を取り戻す。この捻じれを正常化する方法については前号で述べた。

 膝の捻じれがある程度正常になってくると、膝関節は滑らかに動くようになり、半月板や靭帯への負担は小さくなる。しかし、その状態を長続きさせるには、再び異常な膝のねじれを起こさないよう、膝の動きを正常化するための筋力強化を十分に行う必要がある。中でも、十分鍛えなければいけない筋肉の一つが、大腿前面にある大腿四頭筋である(図1)。本項では、捻じれを整えるリアラインが進んだ上で、さらに膝の捻じれを防ぐために行うべき膝周囲の筋力トレーニング(スタビライズ)の方法について説明する。


以下、コーチング&プレイング・バレーボール第74号をご覧ください。

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Skill up リハビリテーション&リコンディショニング シリーズの「腰痛」の1項を執筆しました


出版社:文光堂

シリーズ名:Skill up リハビリテーション&リコンディショニング シリーズ

書名: 腰痛のリハビリテーションとリコンディショニング
  IV. 体幹への各種アプローチの実際
    4 コアセラピーによる腰痛治療

著者: 蒲田和芳
所属: 広島国際大学 保健医療学部 総合リハビリテーション学科 准教授


1. コアセラピーとは
 財団法人日本コアコンディショニング協会(JCCA)は、コアコンディショニングの普及・啓蒙をミッションとした団体である。2006年にコアセラピー研究部会を設置し、コアコンディショニングの概念を種々の疾病の治療に応用するための知識集約を推進している。コアセラピーの定義は、「コアコンディショニングの概念と方法に基づき、直接的な治療効果を期待し、あるいは他の治療方法の効果促進を期待して実施される治療理論および方法」である。

 コアセラピー研究部会では、アライメントを中心とした病態分析によって分類された機械的腰痛(機械的ストレスで疼痛が増減するタイプの腰痛)に対して、定式化されたスタンダードな腰痛治療法の確立に向けての取り組みを進めている。機械的腰痛は、その名が示す通り、“機械的なストレス”によって症状が増減するタイプの腰痛である。なお、本稿は書籍「コアセラピーの理論と実践」(講談社、2011)[1]の第4章「腰痛・骨盤痛」の内容を要約したものである。


2. 機械的腰痛と骨盤・胸郭マルアライメント
 機械的腰痛の原因として、骨盤および腰部のマルアライメントを増悪させる因子を部位別に理解しておく必要がある。疼痛の発生部位や臨床所見から、 (1)仙腸関節の運動学的異常[2]、(2)腰椎の運動学的異常[3-5]、のいずれかがほとんどの機械的腰痛の直接的な原因と解釈される。仙腸関節の運動学的異常は、骨盤輪そのもののマルアライメントと不安定性と深い関連がある。一方、腰椎の運動学的異常は、仙骨を含める骨盤輪と胸郭両方のマルアライメントと、これらからの運動連鎖の影響を受ける。さらに、骨盤は下肢から、胸郭は上肢および頚椎との運動連鎖の影響を受ける。したがって、 (3)下肢からの異常な運動連鎖、(4)上肢・頚椎からの異常な運動連鎖、といった腰椎運動に及ぼす間接的な要因を見逃すわけにはいかない。



このあとの記事に興味のある方、是非書籍をご購入ください。



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2011年4月4日月曜日

JCCAコアコンフェスタ福岡5/29(日) 「腰痛とヒザ痛の不思議な関係とコアセラピー 」の参加申し込み受付

日本コアコンディショニング協会主催のコアコンフェスタ福岡にてセミナー講師を務めます。

タイトル: Aー6 腰痛とヒザ痛の不思議な関係とコアセラピー


受講料 会員:3,150円、一般:4,200円

注意事項
 ・受講料には学生価格特別価格もあります。学生価格 3150円
 ・このセミナーは2日間のセミナー祭りイベントの一コマです。他のセミナーも申込希望の方は、都度申込を行ってください。

講師名 蒲田和芳

日程 2011年05月29日

時間 15:00 ~ 17:00

講師からのメッセージ
 2011 年春発売の『コアセラピーの理論と実践』には書くことのできなかった腰痛予防・腰痛解消の新しい理論を紹介します。

 腰痛とヒザ痛は同時に、または時期をずらして起こることがしばしばあります。医学的にも両者には関連性があることは以前からわかっていましたが、なぜそのような関連性があるのかは良くわかっていませんでした。これに対して、私たちはバランスシューズを用いた下肢のトレーニングが腰痛を軽減させる臨床結果を検証し、腰痛とヒザ痛の関連性を理解することができました。

 実技もたくさん行いますので、慢性腰痛のある方は是非このセミナー中に即時効果を体験してください。



会場情報会場名  福岡医健専門学校
   812-0032
   福岡県福岡市博多区石城町7-30

このセミナーのお問い合わせ先情報お問い合わせ先名 JCCA事務局

受付担当 大石
 電話番号 03-5775-1577
 メールアドレス jimukyoku@jcca-net.com

受講登録はこちら。
 https://jcca-net.com/seminar_search/view/397




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2011年4月3日日曜日

ムズムズ脚症候群

昨日のNHK教育テレビ「今日の健康」でムズムズ脚症候群が紹介されました。

症状は、
 ・じっとしていると脚がムズムズする。
 ・動いていると気にならない
 ・夕方に症状が増強
 ・眠れない
 ・出産後に増悪する人も多い
などです。

じっとしていると、足を動かしたくなる衝動に駆られます。医学的にはほぼ原因不明とされています。神経学的な異常も確認されていません。

実は私もこのムズムズ脚症候群に悩まされていました。しかもかなりの重症。しかし、結論から言うと、現在90%は解消しました。自分で治療したわけですが、そのポイントは以下の通りでした。

<自分でできる治療法>
①まずムズムズすると感じたとき、その範囲を感じ取ります。
②その範囲の中でも一番上(骨盤に近い部分)の皮膚をつまみ、筋肉から引き離すように引っ張ります。
③筋肉に力を入れたり抜いたり、あるいは膝をブラブラ曲げ伸ばしを繰り返します。最初は引っ張っている皮膚が痛いと思いますが、動かしているうちに痛みが消えます。
④上記の①~③をムズムズする領域全体にわたって繰り返します。
⑤場合によっては筋肉と筋肉の間を滑らせるような治療も必要になる場合があります。

こんなのでよくなるの?と思うかもしれませんが、筋膜上に皮膚が張り付いていると筋が疲労しやすく、また緊張しやすいのです。それがおそらく皮膚の感覚受容器に体内から刺激を加えるのだと想像されます。皮膚が筋膜上ですっきりと滑ると、この症状は消えてくれます。

眠れずに精神的にもストレスになっている方も多いと思います。アオハルクリニックの「ゆがみ外来」(月1回)で治療しています。http://www.aohalclinic.jp/ 


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2011年4月2日土曜日

臨床スポーツ医学2011年7月号 「高齢者の変形性膝関節症と運動療法 有効性と限界」脱稿

高齢者の変形性膝関節症と運動療法 有効性と限界
「膝OAに対するリアライン・プログラムの有効性と限界」

蒲田和芳1、生田太2、米田佳3、花田謙司2,4、吉田大佑5 宮路剛史6 

1 広島国際大学 保健医療学部 総合リハビリテーション学科
2 広島国際大学大学院 医療・福祉科学研究科 医療工学専攻
3 小林病院リハビリテーション科
4 福岡リハビリテーション病院 リハビリテーション部
5 いまむら整形外科医院 リハビリテーション科
6 長崎大学大学院医歯薬学総合研究科 整形外科学



はじめに
 変形性膝関節症(膝OA)は65歳以上の高齢者の約13%が罹患する[1]。膝OAの発症予防あるいは発症後の進行防止を確実に達成するには、そのメカニズムと進行過程の解明が必須である。生物学的な発症メカニズムが徐々に解明されつつあるものの、生体力学的な観点も加えた中でその発生および進行のメカニズムは解明されていない。運動療法の効果について、水中運動療法 [2]、地上運動療法[3]、有酸素運動の強度[4]、大腿四頭筋エクササイズ[5]などの効果が報告されてきた。しかしその効果発現は緩徐であり、いずれも効果発現のメカニズムは解明されていない。

 筆者らは、2000年頃より膝OAにしばしば付随する下腿外旋拘縮に着目し[6-9]、膝OAに特徴的なキネマティクスの正常化を目的とした保存療法を模索してきた。具体的にはスクリューホーム運動の正常化を意図した運動療法として、下腿外旋拘縮を軽減させる治療法を実践してきた[6-9]。そして、それを体系化して現在は正常な回旋キネマティクスを回復させることを意図したRRR(rotation restoration and realignment)プログラムを提唱している[10-12]。本稿では、その理論背景、効果、限界、今後の課題について紹介する。


以下、掲載号の発刊をお待ちください。


 
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