リアライン日記・・体のゆがみを取り除くリアライン・コンセプト: リアラインコンセプトcase study: 椎間板ヘルニア(実は仙腸関節痛)

2011年3月19日土曜日

リアラインコンセプトcase study: 椎間板ヘルニア(実は仙腸関節痛)

症例は32歳男性、診断名は腰椎椎間板ヘルニア。病態としてはヘルニアを否定する情報が得られた。骨盤の不安定性とマルアライメントが著明なため、まずはこちらの治療を優先。軟部組織のリリースにより、立位および歩行によって骨盤アライメントの対称化と安定化を図ったところ、直立姿勢および歩行中の痛みが消失した症例を紹介します。


病歴: 
 約2か月前から骨盤痛出現、3月11日の地震の際に数時間歩いて症状増悪。MRIにて腰椎椎間板ヘルニア指摘。

症状:
 立位姿勢困難、体幹は屈曲・左側屈。直立位は疼痛のため不可。
 端坐位では直立姿勢可能、腰椎後弯可能。
 SLR50度、Lasegue sign陰性
 神経学的所見:足部筋力、感覚、反射いずれも正常
 
アライメント: 
 仙骨左傾斜(尾骨は右方向)
 寛骨上方開大、仙腸関節不安定

病態のまとめ
 MRIにてヘルニア指摘されたが、症状とは一致しない。腰椎後弯可能であり、足部の神経症状もないことから、立位姿勢困難となった骨盤部痛の原因として骨盤輪不安定症を仮定。

治療:
 1)左大殿筋周囲、大転子周囲、鼠径部周囲のリリースによる大転子拘縮の解消
    ⇒大殿筋の機能改善、中殿筋・腸脛靭帯の緊張緩和

 2)大腿筋膜張筋から中殿筋をリリースしつつ、股関節自動伸展(大殿筋)エクササイズ
    ⇒仙骨傾斜の解消

経過:
 以上の治療により、直立姿勢が可能となり、歩行時痛も消失。リアラインのみで即時効果が得られた症例でした。今後は、良好な骨盤アライメントを保持するため、さらなる腸脛靭帯・中殿筋・鼠径部のリラクセーション、左大殿筋の強化、そして腹横筋下部(骨盤部)の持続的収縮を得ることによって骨盤のスタビライズを図る。


<リアライン・コンセプトについて>
 ①リアライン(アライメントの修正)による即時的な疼痛改善を得る、②スタビライズ(筋活動)によるアライメントの安定化、③コーディネート(動作改善)による再発予防、の3ステップで疼痛や不調を改善し、運動機能を再獲得する治療概念。 http://www.realine.info/

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