リアライン日記・・体のゆがみを取り除くリアライン・コンセプト: リアラインcase study: 外反母趾・膝下腿外旋・腰痛の組み合わせ

2011年4月15日金曜日

リアラインcase study: 外反母趾・膝下腿外旋・腰痛の組み合わせ

外反母趾・膝痛・腰痛三重奏はハイヒールを履いて働く女性にみられます。これらの因果関係を考えてみましょう。

1) 膝下腿外旋と後足部回外
 膝から足関節への運動連鎖として、下腿外旋と後足部回外(外側荷重)が習慣化します。靴のかかとの外側がすり減ることにより、この傾向はさらに助長されます。

2) 後足部回外(外側アーチ降下)と中足骨内転
 足部外側荷重が習慣化している人では、例外なく外側アーチが降下します。立方骨の降下は楔状骨の外方偏位を招き、リスフラン関節は内転します。つまり、楔状骨と中足骨底は外側に移動し、中足骨が内転することになります。

3) リスフラン関節内転と外反母趾
 中足骨が内転すると、第1中足趾節(MTP)関節が外転・回外します。このため、母趾の爪は外側に向いた状態となります。この状態で歩行を繰り返すと、母趾回外位で背屈強制され、徐々に母趾外反とMTP関節のOAが進行し、母趾の背屈制限が生じます。

4) 母趾背屈制限と外側荷重
 母趾の背屈制限が生じると、ハイヒールでの立位または歩行時に外側荷重が習慣化されます。その結果、後足部回外、下腿外旋が助長されます。つまり、外反母趾と下腿外旋が一つのパターン化された異常運動連鎖の悪循環を形成します。

5) 下腿外旋と腸脛靭帯過緊張
 下腿外旋が増強すると脛骨は大腿骨に対して外方に偏位し、脛骨隆起が大腿骨外顆の下に潜り込むことによって膝に内反が生じます。これは変形性膝関節症には至らない若い女性においても内反アライメントを増強する原因となります。そして、下腿外旋、脛骨外方偏位、内反はいずれも腸脛靭帯を緊張させます、

6) 腸脛靭帯過緊張と腰痛
 腸脛靭帯過緊張は寛骨を外側に引き、仙腸関節の安定性(force closure)を低下させます。また腸脛靭帯の過緊張と大転子拘縮が合併すると、大殿筋の機能低下が生じ、相対的に優位な反対側の大殿筋によって仙骨が傾斜(前額面)することになります。仮に、右大殿筋機能不全によって左に尾骨が偏位するように仙骨傾斜が生じると、そのマルアライメントに抵抗する右梨状筋が過緊張に陥ります。また、左仙腸関節にずれが生じると、左多裂筋・脊柱起立筋に疼痛を生じます。つまり、腸脛靭帯過緊張と腰痛との悪循環が形成されます。


以上のように外反母趾、下腿外旋、腰痛は同時に起こる場合があります。このようなの治療手順としては、つま先から順に悪循環を解消していく必要があります。

つまり、
 ①外側アーチ形成・母趾背屈可動域回復
 ②外側アーチ形成・下腿内旋
 ③腸脛靭帯リリース・大転子リリース・鼠径部リリース
 ④大殿筋機能回復
 ⑤腹横筋安定性獲得
のようになります。もちろん、外側アーチ形成にはリアライン・インソールが最高の効果を発揮します。またハイヒールでの外側アーチ形成、つま先の荷重面積増大にはリアライン・インソール・フェムが理想的。



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